その1とその2でトラックポイント基板の準備とQMKの準備ができた。 今回はHelixへの組み込みについて書く。
今回書いた内容については、かなり試行錯誤して今の形になった。 もっとよいやり方はあるだろうが、今の私にはこれが限界だった。。 もし、Helixにトラックポイントを付けるという人がいたら参考程度に見てほしい。
底面アクリル+トラックポイント基板
裏面
その1で書いた通り、トラックポイント基板(写真真ん中)は裏側からねじ止めしている。 トラックポイント基板の金属の枠部分は取り外しても良いのかわからなかったのでそのままにしている。 また、HelixのPCBに接触してショートしないようにカプトンテープをこれでもかと貼っている。
トラックポイント基板にリセット回路(写真右側)を取り付け、そこから左下のマウスボタン用の基板まで線を這わせている。 リセット回路やマウスボタン基板(写真左側)までの配線には、ポリウレタン線を使っている。
マウスボタン基板から、Vcc、GND、CLK、DATA線のみ足を出してショートピンソケットを取り付け、Helix PCBの接続出来るようにした。
Helix PCB
Helix PCB側の改造は、ProMicro付近のみである。
Helix PCBは左右で対象になるように回路設計されている。 そのため、トラックポイント基板と接続するVcc、GND、CLK、DATAのピンは、本来であれば左手側で接続することになる穴から線を伸ばすことにした。 当初は、今のようにピンをまとめる形ではなく、PCB裏側にL字コネクタを直接半田する形式を取っていた。 この方式をやめたのは、マウスボタン基板から4本長さの違う線を出さなくてはならず、分解のたびに付けたり外したりするのが面倒だったのと、特に9/10ピンあたりのL字ピンがほかのピンに干渉することが理由である。
ProMicroの下側には、ランド付きの穴が空いており、これを利用してマウスボタン基板との接続を行うことにした。 使用する穴の位置は、ProMicroと干渉しない位置に設定した。
マウスボタン
最後にマウスボタン。 これはつけなくても、マウスボタンのキーコードを適当なキーに割り当てることで同様のことが行えるが、私のキーマップでは3キー分割り当てる余裕がなかったため、物理マウスボタンを別途作成した。 この物理マウスボタンは、底面につけたマウスボタン基板とつながっている。 各スイッチは、トラックポイント基板から出ているButton1/2/3用の信号線とGNDをショートするだけである。
物理マウスボタンは何度も作成しないした経緯がある。 この連載シリーズのその1のときは側面につけていた。 しかし、側面につけると物理マウスボタンを押し込んだときにHelixが動いてしまうという問題があった。。 また、このときに使っていたスイッチはタクタイルスイッチで、押し込むのにそこそこ力が必要というのも、Helixが動いてしまう問題に拍車をかけていた。 このような問題から、タクタイルスイッチからキースイッチに変えたり、側面からPCBと平行につけるように変更したりして、今の形に至る。 たしか、5世代目くらい。
ここまでのまとめ
今回は、物理的な組み込みについて紹介した。 今となってはもう少しやりようがあったなぁ…という感想。 また後から知ったのだが、私が使ったトラックポイント基板はThinkpad T40のものなのだが、X60の基板ならもう少し薄くて小さくなっている。 こちらを使えばもっとコンパクトにできたかもしれない。