ぶていのログでぶログ

思い出したが吉日

2023-01-01から1年間の記事一覧

rfを作っているときに得られたmrubyでCLIツール作成のTips

この記事はmrubyファミリー Advent Calendar 2023の22日目の記事です。 昨日は@kurod1492(黒谷 明大)さんのPicoRubyでMatz葉がにロボコンに挑戦でした。 私はrfというRubyで書けるCLIのテキストフィルタツールを作っています。 詳しくは昨日の記事を参照して…

rfコマンドの紹介: Rubyでテキスト処理を便利に

この記事はRuby Advent Calendar 2023の21日目の記事です。 Rubyでワンライナーでテキストの処理をしたいと思ったことはありませんか?ありますよね! そういったときに便利に使えるCLIツールのrfを作ったので紹介します。 モチベーション 具体例 インストー…

WSLからハイパーリンクが付いたテキストをクリップボードにコピーしてリッチテキストとして貼り付ける

ニッチではあるのだけど、Markdown形式ではなくリッチテキスト形式でハイパーリンクされたテキストをコピーしたいときがある*1。 具体的にはSlackのワークフローでリッチテキスト形式のテキストボックスは、Markdownを解釈してくない。 Markdownでかけないと…

基礎からの新しいストレージ入門を読んだ

基礎からの新しいストレージ入門 基本技術から設計・運用管理の実践まで作者:坂下幸徳ソシムAmazon 本書を読むきっかけは、会社のSlackで本書が進められていて気になったからだった。 ストレージについては今までの経験から知識として備えているつもりだった…

RubyでC++のstd::cout << "Hello, world!"" << std::endlを再現する

会社のSlackで"Rubyでも>や<などがオーバライドできるのか!"という発言をしたところ、C++のstd::coutが実装できるのではないか??と返されたのでやってみたらできた。 std = Class.new do class Cout def <<(other) if other == :endl puts $stdout.flush …

rfコマンド v1.13.0をリリースした

前回ブログを書いたときはv1.6.0だったので7個くらいアップデートした。 今回までのアップデートでかなり実用的な機能を実装したので常用にも耐えられるのではなかろうと思う。 v1.7.0だけリリースビルドをミスったのでv1.7.1になっている。しょうがない git…

Zigを使ってWindows向けにmrubyをクロスビルドしたかったが失敗した

rfではLinux/Mac/Windows向けのバイナリを提供している。 LinuxとMac向けのバイナリについてはZigを使ってクロスビルドしている。 では、Windows向けはどうしているかというとgccを使ってクロスビルドしている。 何故かというと、rfのWindows対応を開発して…

Ubuntu 23.10がリリースされたのでWSL環境をアップデートした

本日Ubuntu23.10がリリースされた。 Ubuntu23.10のコードネームはMantic Minotaur(卜占(ぼくせん)のミノタウロス)とのこと。 コードネームにちなんで、「サイバーパンクなミノタウロスが占いをしている画像」をAIに生成してもらいアイキャッチにしてみたし…

WSLでsystemctl status --userがNo such file or directoryになる / Failed to connect to a Wayland serverとなってWalyandにつながらない

最近、おそらくUbuntuのアップデート*1をしてからというもの以下の現象が起こっている。 systemctl status --userを実行すると No such file or directory となってエラーになる wl-copyやwl-pasteを実行すると Failed to connect to a Wayland server とな…

rfコマンド v1.6.0をリリースした / Rubyでかけるワンライナーツール

前回ブログで書いたときはv1.4.0だったのでそこから2つほどバージョンアップした。 意識的にrfコマンドを普段遣いしていて*1気になったところと、jqコマンドのオプションの互換性を意識した変更をした。 github.com *2 github.com 主な変更点 -A オプション…

任意のURLからダウンロードするasdf/rtxプラグイン asdf-simple-download を作った

github.com モチベーション 私は普段ソフトウェアのバージョン管理にrtxを使っている。 大抵のソフトウェアは有志によりプラグインが作られているので rtx plugin add すればインストールすることができる。 しかしながら、プラグインがないソフトウェアも存…

asdf/rtxでFATAL: Found legacy version file 'main.tf' with unsupported required version constraint expressionがでる

結論から書くとasdf-hashicorpに含まれるparse-legacy-fileがrequired_versionパラメータのパースができなくてエラーになっている。 github.com このスクリプトがどのように使われているか正しく理解していないのだが、名前から察するに古いTerraformを使う…

wsshuttleを使ってWindowsとWSLのポートフォワードを行う

Mac環境やLinux環境ではsshuttleを便利に使っていたのだが、Windows/WSL環境になってからはsshuttleがうまく動かずにいた。 正確に書くと、WSLからはポートフォワードできるのだが、Windows側からはポートフォワードできない。 例えばサーバのリモートKVMに…

Canonical MAASでDebian 12 (bookworm)のカスタムイメージを作ってインストールする

Canonical MAAS(以降MAAS)ではUbuntu、RHELとその互換ディストリ、VMware ESXi、Windowsのインストールに対応している。 maas.io 各公式イメージを使ってインストールする以外にも、カスタムイメージを作りそれを使ってインストールすることもできる。カスタ…

Debian 12 (bookworm)にProxmox VE 8をインストールする

ProxmoxVEの公式(?)WikiにはDebian 11へのインストール手順が書いてあるが、Debian 12の手順は今のところなさそうだった。 しかしながら、Debian 11向けの手順を見ながらなんとかインストールできたのでメモしておく。 pve.proxmox.com 手順 以下に全コマン…

kubeadmを使ってUbuntu22.04にkubernetes 1.27.4をデプロイする

自分用のメモ コンテナランタイムを選択する kubeadmでは以下のコンテナランタイムを選択することができる。 Docker containerd cri-o Dockerが手軽そうだが、Docker内蔵のcontainerdをkubeadmが優先的に選択してしまい、かつ、Docker提供のcontainerdではCR…

Canonical MAASの3.4からvirshホストが新規に追加されなくなる?

⚠ MAAS 3.4 Beta3で確認した内容なので今後変更される可能性があります MAAS 3.3にはハードウェア同期スクリプトが一時ファイルを削除しないバグあり、MAAS3.4を使用していたのだがこのバージョンからKVMの項目にVirshがなくなっていることに気がついた。 以…

RubyのYAML.dumpは改行の前にスペースを置くとエスケープされる

RubyのオブジェクトをYAML.dumpしてYAMLの設定ファイルを作るというコードを書いているときに、掲題の挙動に気がついた。 通常、複数行が含まれる文字列をYAML.dumpすると |- を使った表記になる。 $ ruby -ryaml -e 'puts YAML.dump("foo" => "a\nb")' --- …

rfコマンドv1.4.0をリリースした

rfコマンドを普段遣いしていて気になったところをちょくちょく直していて、先程v1.4.0をリリースした。 前回ブログを書いたときはv1.1.0だったので3つほどバージョンアップした。 github.com github.com github.com 以下では、このバージョンアップによる変…

Ubuntu 22.04までのlibyamlだとvalueがないHashのキーをダンプすると空白が入る

root@e5432af20b73:/# ruby -v ruby 3.0.2p107 (2021-07-07 revision 0db68f0233) [x86_64-linux-gnu] root@e5432af20b73:/# dpkg -l | grep libyaml ii libyaml-0-2:amd64 0.2.2-1build2 amd64 Fast YAML 1.1 parser and emitter library root@e5432af20b73…

rfコマンドv1.1.0をリリースした

github.com rfコマンドのv1.1.0をリリースした。 もう少し機能を追加してからにしようと思ったけど、サクサクリリースしていこう精神でバージョンを上げた。 以下、追加された機能や変更点の説明をする。 バイナリをstripしてファイルサイズを少し減らした c…

Dash/Zealで使えるmruby APIのDocsetを作った

mruby APIのオンラインドキュメントをDocset化した。 DocsetはDashやZealで閲覧できる。 オフラインでmrubyのAPIを参照できるので便利。 なお、私はMacを持っていないのでDashでの動作確認はしていないのであしからず…。 ↓のFeed URLから追加できるはず(Zeal…

rfコマンドv1.0.0をリリースした / Rubyのコードでplain text/JSON/YAMLを整形できるCLIツール

Rubyのコードでplain text/JSON/YAMLを整形できるrfコマンドを作っている。 このrfコマンドのv1.0.0をリリースした。 といいつつも、前回のv0.2.0から大きく機能を増やしたということはなく、バグの除去やテスト環境の構築のみになっている。 だが、v0.3.0、…

CLIツールのテストフレームArubaを使うときのTips

前回の記事でrfというツールを作っていることを書いた。 記事を書いた時点ではテストコードが一切なかった。 さすがに、テストコードがないのは今後開発を続けていくのは不安なのでArubaを使ってテストコードを書いた。 github.com Arubaはあまり使い方を紹…

Rubyのコードでplain text/JSON/YAMLを整形できるrfコマンドを作った

github.com 2023/05/15追記: リポジトリのリンクを追加(thx: id:k1low !!) モチベーション 私はcliでテキストを編集するときはawk/sedを使い、JSONはjq、YAMLはyqを使っている。 それぞれ単純な処理ならあまり苦労せず使えるのだが、複雑な処理をしたい場合…

Intel iceドライバをDKMS対応する

昨日書いたUbuntu 22.04でIntel E810 NICを使ってbondingデバイスを設定するとブート時にハングアップする の続き。 Intelのiceドライバは以下からダウンロードできる。 www.intel.co.jp インストール自体は同梱のREADMEに書いてある手順でできる。 私の手元…

Ubuntu 22.04でIntel E810 NICを使ってbondingデバイスを設定するとブート時にハングアップする

久しぶりにめちゃくちゃハマった…。 Intel E810 NICを搭載したベアメタルサーバーにUbuntu 22.04をインストールし、Intel E810 NICのポートを使ってbondingデバイス*1を設定しOSを再起動するとブート時にハングアップする。 私の環境では、netplan applyでbo…

WEB+DB PRESS Vol.134を読んだ

先月に引き続きWEB+DR PRESS Vol.134を読んだ。 月末に駆け込みで読む習慣になっていて良くないね。 gihyo.jp 以下気になった記事と感想。 サバンナ便り 第6回 自動テストのサイズダウン戦略 テスタブルを活用することで自動テストのサイズダウンを行うこと…

osc-fish-completeのv0.2.0をリリースした

tech.buty4649.net 以前にfish-shell向けのopenstack-cliの補完スクリプトを作り公開した。 最近このスクリプトのリポジトリにissueが立てられてたので内容を確認したところ --fit-width のようなオプションが --fitwidth になるという報告だった。 実際に試…

WSLでWindowsのEXEが実行できなくなったときの対処

前の記事でUbuntu 23.04 on WSLにしても問題は起こっていない!っと書いた直後に、WindowsのEXEが実行できないことに気がついた…しょぼーん。 EXEを実行すると以下のようなエラーを吐く。 ❯ wslview . grep: /proc/sys/fs/binfmt_misc/WSLInterop: No such f…